東京から北海道に移住する記録

2024年4月の北海道移住に向けて書きます

東京でやっておきたいnのこと⑥東京ジャーミイへ行く

 

2月*日
東京ジャーミイへ行く。

 

tokyocamii.org

 

 

以前、小田急線ユーザーだった頃
代々木上原駅が近づくと見えてくる
異国の様相の建物がずっと気になってたのだけれど

 

それがイスラム教の礼拝堂だと知り
興味本位で見学したら悪いんじゃないかという思いと
せっかく本物のモスクなんだから見せてもらえるなら遠慮なく見せてもらいたい…!という思いとが入り混じり、

 

そのまま思考停止して幾星霜

今に至る。

 


至ってしまったが、
東京を離れる前に、やっぱり行っておきたい!

 

と、訪れた

東京ジャーミィ外観

(内部の写真は公開不可なので
この記事には出てきません)

 

 

私は信仰を持たないので
定期的に祈りのための場所に通う習慣はなく
今日も、どんな静謐な崇高な場所にお邪魔させていただくことになるのか…と
若干緊張もあったのだけど

 

ムスリムのかたや
私のような見学者や
イベントに参加する地域の人
大人や子ども、男性も女性も
たくさん集っていて

想像していた場所よりも
穏やかで、和やかで
誰でも(私のような興味本位の見学者すらも)受け入れてくれる
懐の深いコミュニティなんだなと感じた。

 


見学者のためのガイドツアーが集合したり
近所に住んでいるらしい子ども同士でおしゃべりしていたり
外国からの観光客らしい人たちがいたり
ヒジャブを身に着けた女性たちが語らっていたりする
エントランスを抜け、2階へ。
礼拝堂へは、いちど屋上を経由する。

 

たてもののあちこちは
植物の絵や、幾何学模様で彩られて
屋上に出ると、日を受けた壁の装飾がきらきらと輝いていた。

 

礼拝堂に入ると
カリグラフィーの優美な、意思を持った曲線が窓や壁を飾り、
外からは無色に見えていたステンドグラスが一斉に彩りを得て
息をのむような美しさだった。

 

カーペットに座って上を見上げると
カリグラフィーモチーフの豪華なシャンデリアと
高く大きくゆったりとしたドーム型の天井と
そこに描かれた精密なアラベスク模様で
くらくらするほど荘厳だった。

 

礼拝堂の中は
前のほうでは男の人たちが、
後ろのほうでは女の人たちが
周囲の人と楽しそうに話したり
見つけた知り合いらしい人を呼び止めたり
子どもたちは走り回ったりと
エントランス同様、意外なほどに賑やかだった。

そのうち、マイクを通した男の人が
歌うようになにかを暗誦すると
周囲のざわめきが少し収まり
人々は姿勢を正した。

 

いよいよ礼拝の時間かな、と思ったが
少ししてその暗誦が止むと
また歩いたり、しゃべったり、話したりという景色に戻った。

 

しばらくして再び男性の歌うような声が響くと
前のほうの男の人たちは横に何列かで並んで座り
いちばん後ろの列には男の子たちが座り
わたしたち見学者の右後方には女性と女の子たちが並んで座り
どうやら本格的な礼拝の時間が始まったようだった。

 

順序立った、整然とした作法の礼拝は
人々が立ち上がるときの足音や振動
座るときの衣擦れの音
祈り声が震わす空気などが加わって
映像で見るのよりも、重みと厚みと祈りの熱を感じた。

祈りの時間がしばらく続き
何かの合図があったのか
濃縮された空気がほどけて
また、周囲とのおしゃべりや子どもたちの鬼ごっこが始まる。

それでも引き続き、祈りの姿勢を崩さない人もいて
このあたりはフリーな時間なのか?と思いながら
私もそっと立ち上がって
女性専用の2階に行ってみた。

 

女性専用の礼拝エリアは
天井が近いからなのか、明るく
アラベスク模様にもピンク色が使われたりしていて
1階とは少しイメージが異なる
コンパクトな可愛らしい空間だった。

 

そこから見ると
礼拝堂の天井の模様やステンドグラスが近くて
また別の広がりを感じることができた。

 

まだ礼拝堂の中では
ゆるやかな祈りが続いていたけれど
邪魔にならないように抜け出して
屋上から振り向くと
ミナレットが夕日を受けていた

 

1階に戻り
ハラールマーケットで買い物をして帰宅

 

ハラールカップラーメンとバウムクーヘン

 

異国情緒、とかではなく
文化そのものとそのコミュニティが
ぎゅっと凝縮されていて
お邪魔させてもらってよかったなあと思った。

 

体験に勝るものなし。