東京から北海道に移住する記録

2024年4月の北海道移住に向けて書きます

引っ越し⑨搬出の日

 

3月*日
荷物の搬出が行われる

 

 

前日にiPhoneで見た天気予報は
「風」だった。

 

風?
それは「晴れ」とか「雨」と同等に
「風の日」という意味?

 

と思いながら短い睡眠に落ちたのだが

しばらくすると外の風の音で起こされたので
ああ、本当に「風の日」なんだなと思いながらしばし微睡んだのち

仕方なく起きる

 

今朝は最後の粗大ゴミを出さなければいけない

 

エスシとともに、大物をいくつか玄関まで降ろす

 

外はもう明るい。雨と風。

 

それが終わると、二人で少し二度寝をする。
つぎに起きたとき、いよいよ引っ越しだ。

 

 

9時すぎにインターホンが鳴り
引越のおにいさんたちがやってきた

 

2人と聞いていたのに4人で
彼らは和気あいあいと
冗談をいいながら
後輩に指導をしながら
手早く私たちの荷物を
次々と運び出して

 

2時間も経たないうちに
私たちの暮らした、大好きなお部屋が
引っ越しをしてきたときの、からっぽの部屋に戻った

 

 

7年前もこうだったね、
もう7年も経ってたんだね、

早かったね、
楽しかったね、と

 

最後のランチをとりに
近所の焼肉屋さんへ。

 

ここは、数年前に新しくできたとき
建設中から、ここ何ができるんだろうね?と
楽しみにして

完成してみたら焼肉屋さんで
しかもちょっとお値段お手頃で、美味しくて

やったー!
行きつけのお店にしよう!と

エスシと喜んだのだった

 

食後、コンビニでコーヒーを買って
空っぽになったお部屋に戻って
最後の掃除

 

窓からの景色を写真に収めたりしながら
できる範囲で床や浴室や壁の汚れを落とす

 

たぶんこれは、退去クリーニング代に含まれているし
こんな程度で戻ってくる敷金が増えるとも思えないけど

でも長年借りていて、快適に暮らさせてもらったんだから
最後に出来るだけ綺麗にして返すのが
大家さんに対しても、お部屋に対しても
礼儀かなぁって

 

私とエスシと、話し合ったわけじゃないけど
きっとエスシもそう思っているはず
(こういう感覚が一緒だからエスシと結婚してよかった)

 

ある程度で切り上げて
地域の超有名イタリアンで
最後の晩餐

 

普段はランチだったので
今日は最初で最後のディナータイム

 

庶民的な雰囲気とお値段で
こんなに美味しいパスタを食べられるなんてと
よく通ったし
コロナ禍中はテイクアウトもした
大好きなお店も今日で最後

 

お部屋に戻ったら
カーテンのなくなった窓から
大好きな夜景が見えて
また写真を撮る

 

このお部屋は
お隣の建物より1階分、高くて
奇跡的に陽当たりが良く
高層ビルの夜景も見れて
空もそこそこ広かった

そのくせ夜はびっくりするくらい静かで
そのことに住んでいる間、ずっと驚いていた

 

さすがに部屋には泊まれないから
電車に乗って
泊まれるスパに向かう

 

最後の夜だし、東京っぽいホテルとって優雅に過ごそうか?
という案もあったのだけど
慣れないことをするよりも
馴染みの場所で過ごしたいなと思って

エスシと時々訪れていた
新宿のスパに滞在することにしたのだ

 

ベッドではない仮眠スペースだけど
私たちは何度かこのスパで
のんびり過ごして
それが東京での生活の思い出の一部にもなっていたから
ここがいいなと思って。
(この案が一致したことも、エスシと結婚して良かったなぁと思った)

 

久しぶりにいったそのスパには
以前はなかったマンガ本棚が出来ていて
ちょうど読みたかったマンガがあったので

東京さいごの夜にしみじみとする間もなく
読みふけってしまった